戦争で祖国を失うなんて想像もできなかった! 中東に行ってふれてみて気づいたこと【Touch the World】

戦争で祖国を失うなんて想像もできなかった! 中東に行ってふれてみて気づいたこと【Touch the World】
4月 13, 2017 藤本正樹

戦争で祖国を失うなんて想像もできなかった! 中東に行ってふれてみて気づいたこと【Touch the World】

初めて世界を旅した時に目にした、如何ともし難い過酷な現実。

それが僕の心を動かしました。
数えきれないほどのストリートチルドレン、地雷で手足を奪われた子どもたち、戦争や政治問題で弾圧され、難民となった人々……。
「この現実を日本の子どもたちに伝え、ともに考え、少しでも世界を良くしていきたい」

本当の意味で世界を伝えられる存在になろうと決意した僕は、
世界を歩きながら世界を伝える“旅人先生”として活動を始めたのです。

世界には行ってみないと絶対に分からない、本当の“リアル”がたくさんあります。
ニュースの枠を超えて世界のリアルに触れることが何より大切であり、最高の学びだと僕は思っています。

こういう話をすると、必ず「じゃあ語学も堪能なんですね!」と聞かれるのですが、
実は僕は英語では簡単なコミュニケーションしかとれません。
語学力は20%くらい。残りは表情と体を使って意思の疎通をはかっています。
英語はとても便利な言葉で、話せるに越したことはないのですが、
実際には英語が通じない地域の方がはるかに多いのです。

そしてコミュニケーションなんて言葉の壁を超えていくらでも取ることができるのです!
だから僕は、言葉が通じなくても100を超える国と地域を旅しながら様々な活動に取り組むことができました。
大切なことは、世界の在り方を尊重し、心で感じることだと思っています。

“Think globally, act locally.”

これが僕の目標です。地球規模で考え、足元から行動していく。だから僕はこれからも世界に目と足を向け、活動していきます。

今回の旅の行き先は「中東」

中東ってどのあたり?

map

中東は西アジアの一部とアフリカの北東部の別名です。
ペルシア湾がそばにあることから産油国があり、「アラブの石油王」はまさにこのアラビア半島の一部の方々を指します。
またイスラム教の聖地メッカはアラビア半島の大半を占めるサウジアラビアにあります。
素敵な国が多い一方で、争いも多く、1970年代に起こった石油危機(オイルショック)の原因となった
第四次中東戦争やイラン革命はまさにこの地図の中で起こった争いです。

中東の人々にふれる

market

中東(the Middle East)は、市場(スーク)が最高に面白い。
色んな人がゴチャゴチャに集まって、その暑苦しさがたまらなく面白い。お店を覗いてみる。すると、あることに気が付きます。

実は働いている人のほとんどは地元の人ではないのです。インド人(Indian)が大半です。
工事現場を覗いても、他の商店を覗いてみても、タクシーの運転手も、
ほとんどがインド人かパキスタン人(Pakistani)かネパール人(Nepalese)かバングラデシュ人(Bangladesh)なのです。
オイルマネーで成り立つ中東諸国の労働者は、実はほとんどが地元の人ではありません。

それが悪いって言ってるのではありません。

お金のある国が存在して、お金のない国の人が出稼ぎに来て働く。資本主義(capitalism)とはそういうものです。
悪いことなんて何もない。でも、何かが引っかかる。何かがしっくり来ないのです。

路地裏の安い食堂に入ると、そこにはインド人しかいません。
ショッピングモールのカフェに入ると、そこにはアラブの衣装に身を包んだ人しかいません。

それを否定するのではありません。ですが僕は、その構図に何かが引っかかる。
それだけなんです。たったそれだけなんだけど、そこには、今の世界とこれからの世界を考える上での、
とっても大事なヒントが眠っていると思うんです。

boy

ある日、僕はとあるキャンプ地でひとりの少年と出会いました。僕は彼に、将来の夢を聞いてみました。

「君の夢はなんだい?(What is your dream?)」
「僕の夢?家族と一緒に暮らすことかな・・・。(My dream is to live with my family.)」

それだけで、その一言だけで、僕には十分でした。神様でも仏様でも何でもいい。
もしこの世の中に、絶対的なすげぇ力を持った存在がいるなら、戦争、止めてもらえないでしょうか・・・。

「祖国を失う」とか、「自分の国に住めなくなる」とか、その感覚、俺には分かりません。
俺たち日本人がどこまで意識できているのか分からないけど、
俺たちは、世界有数の平和な国(one of the most  peaceful countries in the world)、日本で生きている。
パレスチナの地を追われ、難民(refugees)となった子どもたち。彼らの目に映る世界って、いったいどんな世界なんでしょう。

目の数もその色も俺たちと変わらないけど、どんな世界が見えているのでしょう。
俺たちはこの子たちを「不幸」とか「可哀そう」っていうフィルターをかけて見ています。
だけど、そんなことなんて微塵も感じさせない、超パワフルな勢いで彼らは生きています。

石油で潤い、天まで届くようなビルが次々と建ち並ぶ中東
争いで傷つき、朽ち果てそうなテントがどこまでも連なる中東。

どっちが本当の中東なんでしょう。地図で見ると、ホントにすぐ隣同士なのに・・・
中東は深い。俺たちはたぶん、もっと「中東」を知るべきだと思います。

men

中東の中でもこの感じがいい。のんびりのんびり、ゆるくゆるく・・・

この「アラブ感」が、たまらなく好きです!
日本人ってさ、もう少し「アラブ感」を参考にしてもいいかもしれませんね。


藤本 正樹(通称:ふじもん先生)
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スキー選手として活動中トレーニングで訪れたニュージーランドでの経験に心を揺さぶられ、引退後アジア地域を中心に世界を放浪する。帰国後、公立中学校の教諭となるが、2013年に再び世界一周放浪の旅へ。世界5大陸縦横断、100を越える国と地域を訪問。2017年「株式会社グローカルアース」を設立。「こどもの王国保育園」を開園。最終目標は世界平和の実現。


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