英会話独学上達法〜レベル別上達ステップ編〜
こんにちは!りっかです。
英語を話せるようになりたい!と思い立ち、いろいろな学習方法を試したり、イベントを開催したり、英会話サービスの広報になってみたりしつつ
4年間じっくり研究を重ねてまいりました。
私が英語を話せるようになるために一番初めにやったことは
「外国人と話す会を開催する」でした。
今思うとすごいです。
例えば、
ギターを始めたばかりで、楽譜の読み方や音階、コードを習い、
全く練習をせずにいきなりコンサートで演奏を試みる。
という状況です。
ではもう一度。
自分がほとんど触ったこともない楽器を持って、ステージに上がって楽譜がポンと置いてあるというこのシチュエーションを想像してみてください。
観客はそれはもうはらはら。自分もはらはら。
へんな音を出して、ステージ上で他の楽器を演奏しているメンバーもはらはら。
変な英語で話しをしても私は全く気にしませんでした。
それは1ついいところでもあるんですが、
ステージ外で練習やトレーニングをせずに、いつもステージでぶっつけ本番をするばかりではうまくはなりません。
(練習のない、英語のフリートークのことです)
というわけで、
効果的に効率的に上達するために必要なこととその理屈、
英会話の練習、スピーキング・リスニングのトレーニングについて3回に分けてご紹介します。
▷第2回目▷英会話独学上達法〜スピーキング編〜
英語のテストはできても英会話ができない理由
「TOEICで高得点を取っても英語が話せない」
と、多くの人が言いますが、やっぱりその通りなんです。
それはなぜか。
結論から言いますと、
「知識」と「技術」は違うからです。
知識と技術とは? またその違い
知識と技術について、ピアノに例えてみます。
(わたしは3歳の頃からピアノを習っておりました)
知識=長調や和音について知っている。曲を聴いて曲の題名が答えられたり、楽譜が読める。など
技術=指で鍵盤を適切な強さ、タイミングで叩ける。リズムが合わせられる、強弱がつけられる。指を素早く正確に動かせる。など
ピアノに限らず、その他の楽器やスポーツ、自転車に乗る、人前で話す。など動的なものは全て同じです。
知識はとても大事ですが、それだけでは運動的な技術が培われません。
逆に、知識なくして、技術の上達はありません。
英語も同じです。
日本語だって同じです。
日本人は日本語の文章が読めます。
たくさんの敬語が並んでいたとしても意味が理解できます。
しかし、自分が敬語を完璧に使いこなせるかというとそれはまた別です。
二重敬語や正しくない敬語を使っていたり、謙譲語と尊敬語が混乱していたり。
例えばもしあなたが普段「とんでもございません」と言う癖がついていたとして、上司から「とんでもないことでございます」と言うように指導されたとします。
慣れていない言い回しなので、しっかり口に出して練習しておかなければ、
いざという時にとっさに出るのは「とんでもございません!」です。
四字熟語や難しい慣用句など、言われたり読んだりしたら意味はわかるけれど、実際に会話で使うのは難しいのです。
それを、慣れてもいない英語でできるようにするには、
しっかり訓練が必要です。
私が中学生、高校生の時代は、英語を話す訓練なんかしませんでした。
テスト用の知識を詰め込むのみで訓練をしなかったので、外国語を話すための脳内の運動技術回路が全く構築されないまま大人になりました。
でもありがたいことに、私たちには今まで英語以外の、運動や楽器などで培った、運動技術回路を上手に作り出す能力はあります。
なので、大人になっても訓練をすれば十分英語を話せるようになることができるんです。
では、次はできるようになる方法を理屈と一緒に理解しましょう。
できないことができるようになるための3要素
今までできなかった何かができるようになるための3原則があります。
知識 技術 動機
です。
勉強して、練習しましょう。そのための動機付けをしっかり行いましょう。
やりたくないことをなんとなくやるのと、心の底からやりたいと思っていることをやるのとでは量も習得率も全然違います。
もし、勉強はもちろん、上達することや練習することを楽しめないのであれば、
すっぱりやめて、楽しめる方法を探すことに時間を使ってください。
その方が断然効率的で効果的です。
結局やりたいと思ったのは勘違いで、本心ではやりたくなかった。ということもよくあります。
やりたくないなら、何か他のことをやるべきなんです。
自分の心としっかり話し合いましょう。
英会話上達の段階・レベル一覧表
最後に、上達の段階と、練習・トレーニングの方法です。
ギターを始めたばかりなのに、いきなりギターのCD音源を耳コピして弾く練習なんてかなり厳しいですよね。
自分のレベルに合わせたトレーニング、練習をしましょう。
今どのくらいのレベルですか?
そして、最近どんな英語の学習のしかたをしましたか?
よく、「映画やドラマで英語を学習するのがオススメ!」と聞きますよね。
では、下の表をごらんください。
例えば現在、初級の
「基礎文法やことばを考えながらゆっくり話せる」ができていない状態だとすると、
その方法では上達は難しいです。
映画やドラマで英語を学べるようになるのは中初級レベル。
「実際の会話や、英語のドラマ・映画の中から新しい言葉・表現を聞き取って学ぶことができる」
のところです。
それぞれのレベルにあった学習・トレーニングをしていくことを強くオススメします。
入門
- アルファベットが読める
- 発音がおおまかにわかる
- 初歩的な言葉・表現がわかる(Good morning, Thank you, Sorryなど)
- (超)かんたんなやりとりができる
- 基本的な文法がわかる
- かんたんな日本語を英語にして話せる(This is a pen)
- かんたんな相手の話しがわかる(How much?)
初級
- よく使う言葉、表現がとっさに言える(How are you? Nice to meet you. Have a nice day.)
- よく聞く言葉・表現が聞き取れる(President. Do you know〜?)
- 基礎文法やことばを考えながらゆっくり話せる
- 聞き取れなかった時に、相手の話を止めて再度言ってもらうようお願いができる
- 自分の言いたいことが英語では言えない際、相手にそのことを伝えることができる
- 平易な単語と表現をゆっくり数回言ってもらえればわかる
できること
お店でのやりとり・あいさつ・自己紹介・かんたんな情報交換
初上級
- 基礎文法・ことばを考えながらややゆっくりめだが普通の会話のペースで話せる
- 単語と表現を考えながら自分の意見をゆっくり話せる
- 会話の最中に、わからない単語や表現を調べて相手に伝えることができる
- 会話の最中に、わからない単語や表現を別の言い回しに変えて言ったり、説明して理解してもらうことができる
- 相手が言った知らない単語や表現を聞き取って自分で調べることができる
できること
雑談
中初級
- 基礎文法の範囲はほぼ間違えることなく普通の会話のペースで話せる
- 知らない単語や表現を文脈から推測できる
- 日常会話を一度で聞き取り理解できる
- 相手の意見を理解できる
- 実際の会話や英語のドラマなどの中から新しい言葉・表現を聞き取って学ぶことができる
- 高度な文法で考えながら話すことができる
できること
説明・指示・話し合い
中上級
- 口語、文語、イディオムを理解できる
- 地域別の発音を区別できる
- 専門的な会話ができる
- 丁寧、閣僚的、高圧的、謙遜など表現が持つニュアンスを正しく使い分けることができる。
できること
プレゼン・ミーティング
上級
- ニュースや本から文章を引用して論理的に相手を納得させる説明ができる。
- 相手の言葉の裏を読むことができる。
- 微妙なニュアンスで言葉を使うことができる。
- 生活の中で常に英語で考え、英語で全てを完結することができる。
できること
交渉・指導・講義・議論
※「りっかの英会話上達の段階・レベル一覧表」禁複写複製・転用
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さいごに
今回はここまでです。
英会話は、独学で十分マスターできます。たくさんの人が独学で英語を話せるようになり、翻訳者や通訳として活躍しています。
来週は、英語を話すトレーニングの方法と、レベル別の効果的な学習、練習方法についてご紹介します。
また、さらにその次の記事では、多くの人が早い段階で困り果てる、リスニングができるようになる方法についてご紹介します。
それではまた!
●さっそく英語のスピーキングテストで、英会話レベルを測ろう
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