休み明けの教室をロケットスタートさせる方法「英語で夏休みの思い出をプレゼンしよう!」 【達人の教室から】
今回の教室の達人:胡子美由紀(えびすみゆき)先生
小中学英語の達人教師
「生徒をアクティブ・ラーナーにする! 英語で行う英語授業のルール&活動アイデア (目指せ! 英語授業の達人) 」など著書多数
英語のプレゼンでアクティブに!
長い休みの後に休みモードになっている生徒を、即効でノーマルな状態に引き戻すにはプレゼン!みんなの前でアウトプットする課題を休み明けに設定しておく。生徒は夏休み中に準備と練習をすることができる。夏休みの宿題の中に組み込めば一石二鳥だ。休み終わりにはプレゼンを想定した練習をしてくるので、緊張感をもち過ごさせることもできる。私が課題にするのは、「夏休みの思い出」や「9月以降の目標」だ。1年生は「自己紹介進化バージョン」「友達紹介」「3ヒントクイズ」などができる。プリペアドスピーチにするならば原稿を書かせてもいい。
基本は全員がクラスでスピーチを行うが、人数の多いと全員終らないということもある。そういう場合は、グループ(4人)スピーチにしてグループ代表のみ全体で発表をするなどしてもいい。グループスピーチにすると、少々準備不足の生徒も他の生徒のプレゼンからの気づきや学びがあるので、何とか対応できる。教師は準備要らずで、しかも生徒が活動している間に十分にモニターすることができる。
チャットでアクティブに!
休み明けはよくも悪くも生徒たちにはたくさん思い出ができるものだ。そこで、自分の休みについていきなりチャットをさせる。1回で終わりではなく、相手を変えて何度か行うといい。休み前の感覚を呼び起こしてくれる。配慮しなくてはならない生徒がいる場合は「理想の夏休み」というトピックで振り返りをさせたり、翌年への希望を話させてもいい。生徒にアウトプットさせると授業が活性化する。休み前のモードを早く取り戻すことができる。
英語のクイズでアクティブに!
生徒は自分や仲間のことだけでなく、教師の夏休みについても興味をもっている。私は何種類かクイズを用意し、ペアやグループで協同して考える活動(シンク&ペアシェア)として行う。
まずキーワードクイズ。休み中のキーワードをいくつか英語で提示し、それが何かを推測させ質問させる。簡単に答えは出さず、インタラクションの中で、生徒に疑問詞を使った質問をさせながら答えを引き出していく。
クイズミリオネア。10問の質問にそれぞれ4つの答えの選択肢を用意しておく。協力して考えさせるために、少し頭をひねらないといけない選択肢を混ぜておく。クイズのネタは教科書の復習内容でも面白い。私はパワーポイントでアニメーションや音も入れ視覚的にも生徒が興味をもち取り組めるようにする。生徒は脳みそに汗をかきながら必死で活動すること間違いなしだ。
ルーティンでアクティブに!
夏休み後に特化した活動で目を覚まさせるのもいいが、一番簡単なのは、夏休み前までに行ってきた活動で生徒を元通りの身体と気持ちに戻すことだ。ルーティンワーク、すなわち帯活動である。生徒は授業開始前のボーカルエクセサイズやペアワーク、スチューデント・ティーチャー、ビンゴ、先に述べたチャットやモノログなどを次々に行う。ぐいぐい英語の世界に引き込み、生徒もいつの間にかいつものペースを取り戻している。
英語学習のルール徹底でアクティブに!
1学期に築いてきたルールを忘れていたり、いい加減になったりしている生徒もいる。そこで、春の授業開きの黄金の3日間に匹敵する夏休み明けシルバーの3日間で生徒に思い出させたい。そのために、4月に行った授業開き完結版を再度行い確認・徹底を行う。
4月当初の気持ちを呼び起こすため、ファイルに目標を書いたものを綴じていれば、振り返りをしたり、新しく9月以降の目標を書いたり、Can-doリストで今後の目的地、すなわちつけていきたい力を再度確認するといい。
夏休みが終わっても暑い日が続くが、生徒をアクティブにして教室がさらに熱くなることを願っている。
※胡子美由紀先生の授業方法をさらに知りたい方は、明治図書から発売されている「英語で行う英語授業のルール&アイデア」をおすすめします。
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