純ジャパバイリンガル先生、有子山博美【えいごイスト列伝】

純ジャパバイリンガル先生、有子山博美【えいごイスト列伝】
January 15, 2017 Ism Editor

純ジャパバイリンガル先生、有子山博美【えいごイスト列伝】

英語はあくまで言語の一つであって、コミュニケーションするための道具にすぎません。

日本の英語教育を牽引する、えいごイストたち。彼らの人となりやメッセージを紹介するのが、この「えいごイスト列伝」です。今回のえいごイストは、純ジャパバイリンガルの有子山博美(うじやまひろみ)先生です。

私自身、11歳で初めて英語というものに出合ったとき、「英語を自由に使いこなしてコミュニケーションできるようになりたい」という夢を抱き、英語の勉強をスタートしました。ところが、留学経験もなく、中学、高校、大学と進学するうちに、いつの間にか英語が「机上の勉強」になってしまったのかもしれません。単語や英文法をせっせと暗記したり、教科書の和訳を覚えたりといった「知識の詰め込み」に偏った結果、「テストの点はいいのにネイティブの日常会話が理解できない」という状態に陥ってしまいました。

いざネイティブと会話する場面になったときも、知っているはずの単語や構文がタイムリーに口をついて出てこないのです。「話す」練習どころか、「英語を口に出して言う」ことにさえ慣れていなかったためでしょう。

これではダメだ!と一念発起し、洋画や海外ドラマの世界に飛び込んで「ナマの英語」を大量に吸収するようになってからは、視界が一気に開けた気がします。

それまでは何を言っているかまったく分からなかったネイティブの日常会話が、実はごく簡単な単語でシンプルに構成されていること、基本的な単語の連なりで思いもよらなかった意味になること、音と音が繋がり、まるで一単語のように発音され、独特の美しいリズムやイントネーションが生まれること……そんなことに気付いて以来、英語への見方が180度変わりました。

純ジャパバイリンガルへの道

もちろん、私が学校でせっせと覚えた語彙や文法も、まったくの無駄だったわけではありません。努力したかいがあってか、ネイティブからは「きちんとした英文をつくるね」「一生懸命勉強してきたのが分かる」と言われることがたびたびありました。

けれどときどき、「文がちょっと堅苦しい」「言い回しが不自然」と言われるたびに、「海外に住まない限り、ネイティブの言う“自然な英語”を身につけることは一生できないのだろう」と諦めていました。

単純なことに気が付いていなかったのですね。

「ナマの英語」を扱った英語教材はもちろん、インターネットやDVDがこれほど普及している今、日本国内でだっていくらでもナマの英語に触れる機会はあるのです。ネイティブの言う「自然な英語」とは結局、ネイティブが幼いころから何度も見聞きし、見よう見まねで覚え、使ってきた言い回しのこと。つまり私たちも、できる限りたくさんの「ナマの英語」に触れ、吸収していけば、だんだん「こういうときは普通こう言う」という定番の言い回し、つまり「自然な英語」が分かるようになるのです。

私たちが、母国語である日本語を身につけた過程を思い出してみましょう。学校での国語や漢字テスト、日記や作文、読書感想文といったさまざまなライティング練習を経て、「きちんとした日本語」の土台を学んだ一方で、生まれたときから毎日大量の日本語に触れ、勘違いや間違い、そして修正を繰り返しながら、「自然な日本語の言い回し」を身につけたはずです。

ありのままの英語に触れ続ける

英語学習においても、語彙や英文法などの基礎を築く一方で、ナマの英語のシャワーを浴び、細かい文法など気にせず「ありのまま味わい、吸収する」ことも忘れないようにしましょう。

母国語を学んだときとは違い、私たちには膨大な時間があるわけではありませんし、すでに「日本語」という土台ができています。効率的に英語を身につけるためには、「語彙や文法」といった知識やルールを、ある程度日本語を介して覚えてしまうのがてっとり早いことは確かです。

ただ、できるだけ早く「問題集」や「テスト」から離れ、ナマの英語を取り入れていくことをおすすめします。子供のように素直な心で、「こういうときはこう言うのか」「こんな言い方があるんだ」と好奇心いっぱいに吸収しましょう!

あまり細かい文法や語法にはこだわらず、「勉強」というよりは、英語という「言葉」を習得する気持ちで気軽に取り組んでみましょう。気に入ったフレーズを口ずさみ、機会を見つけて使ってみる、それだけで英会話上達への一歩です。

みなさんが英語を楽しみながら身につけ、思いのままに表現できるようになることを願っています。


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