自己紹介を済ませ、スモールトークなどを交わす頃から、多く の日本人は本場での英会話にさらされます。 そうしたときに、常に頭に入れておかなければならないことは、いかに 自分の意思をしっかりと相手に伝えるかということです。 いわゆる礼儀を重んじて遠慮するという発想はかえって相手の誤解を招きます。(先週もお話しましたね!) 遠慮という価値観、含蓄という価値観は日本の美徳。しかし、海外、 特に移民が国を開拓してきたアメリカでは、その価値観がそのまま理解されることはあり得ません。

このことを理解するために、映画のワンシーンを思い出して下さい。英語がペラペラな人が、レストランでベーコンや卵の焼き加減を細かく注文しているシーンをみたことがありませんか?

実際の会話を見てみよう!

お客: I’d like the salad with the dressing on the side. And could you make the bacon extra crispy, please?

(サラダをください。ドレッシングは横において。そしてカリカリに焼いたベーコ ンを多めにお願いします。)

ウエイター : Sure, no problem. Anything else?

(了解しました。ほかにご要望は?)

日本ではこのような注文の仕方はありません。仮にそうした場合、ウ エイターは対応に苦慮するはずです。もちろん、お客には個人的な好みもあるでしょう。しかし、それを強く主張することははばかられます。 この背景には、遠慮の精神の他に、日本人独特の「型」を尊重する風習があるのです。

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ホッと一息

日本はアメリカに比べれば遥かに長い歴史をもっています。その歴史 の中で、社会を運営するための様々なしきたりが生み出されました。そ れが、「型」となって、日本人の心の中に刷り込まれています。武道な どにはじまり、神道での儀式、さらには名刺交換から除幕式のテープカッ トのしきたりに至るまで、日本人は自らを型に入れることで、社会での 和を保ってきました。レストランにおいても、最初から「このようなメニュー」というよう な型を決めています。懐石料理が最初から決められた順番に従って出さ れていくように、「セット」として用意され、高級レストランなどで事 前に頼んでおかないかぎり、それ以外の細かい調整やチョイスに対して の対応は柔軟ではありません。

背景や過去を捨てて、移民として集まったアメリカ社会では、この型 の発想は希薄です。ですからレストランでも、メニューという「型」は あくまでも提案であって、最終的には注文をする人は自らのニーズをできるだけ伝えようとするのです。従って、もし欧米の人がこの日本のシステムに触れた場合、融通がきかず冷たい対応だと思ってしまうことがあります。ニーズを言うこと、そしてニーズを受けた場合には、それへの対応を検討すること。それがコミュニケーションには大事なのです。

いかがでしたか?英語の常識を身につける勉強法のひとつに映画があります。これなら楽しみながら英語が勉強できますね。ぜひチャレンジしてみてください。それでは、また水曜日にお会いしましょう。


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日本の「型」は外国の方からみたら摩訶不思議なものにうつることでしょう。しかし、それが島国・日本の独自の文化なのです。伝統は後世へ受け継ぐ必要があるのです。


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