前回のあらすじ

書店員の樹と英実は、近年の外国人ブームに対応するため英語のレッスンを始める。
Lesson1はWelcome、Lesson2はMay I ask what you are looking for today?を学習。
少しずつだが、英語に興味も出てきた樹は
次にどんなフレーズを教えてもらえるのかワクワクしているのであった。
前回の記事はこちら


Lesson3 もう一度おっしゃっていただけますか?

樹  「May I ask what you are looking for today? 」
外国人「I’m looking for Haruki Murakami.」
樹  「OK.」

今日も5人の外国人のお客様が来店された。
最初は少し恐かったけれど、お客様とふれあっているうちに言語が違うだけで
日本人も外国人も変わらないことが分かってきた。
もしかしたら、日本に来る外国人のほうが気さくなのではないか、とすら思えてきた。

英実 「あ、樹さん、お疲れさまです。もうすっかり定着していますね。
    リラックスできていて、私も見ていて安心します」
樹  「あ、英実さん。お疲れさま。僕も自分で話していて、慣れてきたのがわかるよ。
    今はもっともっとフレーズを覚えたくて仕方ないんだ」
英実 「それは良いことですが、焦りは禁物です。
    一度にまとめて覚えようとして英語が嫌いになってしまったらもったい……」
外国人「Excuse me?」
おっと、早速、外国人のお客さんだ。

あ、樹さん出番ですよ!と言わんばかりに英実さんが僕を凝視してくる。
よし、ここは今までの成果を発揮だ!!
樹  「Welcome. May I ask what you are looking for today?」
外国人「I want to buy something special for “#$%&‘. &%$# do you think is the best?」

樹  「英美さん、どうしよう。途中の英語を聞き逃した……」
英実 「May I ask you to say that once again and speak a little slower, please?」
外国人「Sure. I want to buy something special for my mother. Which book do you think is the best?」
英実 「樹さん、オススメの本を紹介してあげてください」
樹  「わかりました」

いつも英実先生の前だと何かしら新しいフレーズが必要になるんだよな。
もしや英実先生が送り込む刺客!?
……なわけないか。
しかしどの外国人もそうだけど、英語が通じると分かると表情がゆるむんだ。
異国の地で母語が通じないと確かに不安になるのかもしれない。
本とともに、安心感を売る意味でも自分が頑張って英語を勉強しなければいけないな。

英実「樹さん、さっきの英語なかなかよかったですよ!」
樹 「ありがとう。でもさっきの聞き返すフレーズは何て言ってたの?」
英実「待ってました! では本日の英会話フレーズは、こちら」

もう一度おっしゃっていただけますか?

樹 「学校ではPardon?と習った覚えがあるけど、さっきはもう少し長いフレーズだったよね?」

英実「中学生で習うと必ず男子のなかで流行る単語ですね。
   正直、あまり使われないですね。今回私が使ったフレーズはこちらです。ドンっ!」

May I ask you to say that once again, please?

樹 「あれ?前回もこのMay I askを使ったよね?」
英実「おお、ちゃんと覚えていますね! Great! イメージとしては“〜をお尋ねしてもよろしいですか”です。
   今回の場合は、“あなたに〜をお願いしてもいいですか”という意味あいになります。
   ではいつものように口慣らしですよ。まずは10回音読!
   目の前にお客様がいると思って会話するつもりで練習してください」
樹 「わかった。メーアイアスクユー トゥーセイザットゥ ワンサゲンプリーズ?」
英実「その調子!!」

なるほど、相手をイメージしながら練習すると
自然と言葉に気持ちが含まれていくのがよくわかる。
そして実際に英語を話しはじめてからわかったけど、
普段から音読をして口に英語を馴染ませておかないと、
英語がなめらかにでてこないんだよね。やっぱり音読って大事なんだな。
英実先生も適当にやっているわけではなかったんだ!

英実「終わりましたね。ではもう1つ。私が会話中にもうひとつお願いしていたことに気がつきました?」
樹 「あ、そういえばかなりゆっくり話してくれたね。スピークスロウワーだっけ?」
英実「That’s right! その通り! 」

少しゆっくり話していただけますか?

May I ask you to speak a little slower, please?

樹 「メーアイアスクユー トゥースピーク アリロースロワープリーズ?
   確かこれspeak slowlyでも良いんだよね?この前、ちょっと本で読んで」
英実「すごいですね。あの樹さんが自分から英語を学んでくれるなんて、先生は嬉しいです……」

彼女の目に光るものが!?
と思ったが、手には目薬が握られているじゃないか。危うくだまされるところだった。
英実「樹さん、驚いてくれました?私こういうの得意なんです。では、気を取り直して音読をつづけましょう。」

こうして今日のレッスンが終わった。
これで3回目。英語が通じるってやはり面白いな。
学生時代は英語なんて、と思っていたが、言葉が通じることがここまで面白いとは思わなかった。
増え続けるインバウンドのお客様のためにも、毎日、少しずつでも練習をしていこう!

今日のおさらい

もう一度おっしゃっていただけますか?
May I ask you to say that once again, please?

少しゆっくりおっしゃっていただけますか?
May I ask you to speak a little slower, please?

ワンポイントアドバイス
日本語でもよく聞き返しますよね。
英語になると突然、聞き返すことが恐くなって適当に相づちを打つ人がいます。
聞き取れなかったら、恥ずかしがらずに言ってみましょう。それも、お客様のためなのです。


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